ずずの読書な日々
 
主に読書日記です
 



2009年7月21日を表示

「水曜の朝、午前三時」

   蓮見圭一(新潮文庫)

45歳で脳腫瘍により亡くなった、翻訳家で詩人でもあった四条直美は
娘のために4巻ものカセットテープに吹き込んだメッセージを残していました。
そこには直美が独身時代、大阪万博のコンパニオンをしていた時に
知り合った人との激しく切ない恋の話が語られていて、なおかつ
娘にとってもショッキングで、父親にはとても聞かせられない内容と
なっているのでした。

その「ショッキングな内容」とは、一言で言ってしまうと、不倫してた、
ということなんですが、「マディソン郡の橋」の時も思ったのですが、
不倫してたという事実を自分の子どもに語る、という神経が理解できないので
この女性には全く共感できませんでした。
自分は激しくて切ない恋してた、ということを誰かに伝えて自己陶酔、自己満足して
それでいいかもしれませんが、それを知ってしまった子どもの気持ちを
考えて欲しいわけです。
しかも自分の死後、そのメッセージが子どもに伝わるようにしてあるのですから
子どもが親に文句を言おうにも、本人はすでにこの世にはいないわけで、
やり場のない怒りをどうしていいか、わからなくなるでしょうし、
それは人として親としてどうよ、と思うわけです。

とはいえ、そういう屁理屈は抜きにして、あくまでも小説として楽しむならば、
この物語は淡々とした文章の中に、時々印象的な言葉があったりするし、
好きな文体なので、また蓮見さんの作品を読んでみたいな、と
思ってしまったのでした。

=====

今日のお昼頃、長男からメールがきました。
学校にいる長男からメールがくると、今までろくなことはなかったのです。
「忘れ物したから、学校まで持ってきてくれ。」とか。

今回もそんな内容なのかと、嫌な予感がしつつ本文をあけてみると、


「酢豚!」


その一言だけでした。

おそらく急に酢豚が食べたくなって、今夜のおかずは酢豚にしてくれ、
ということなのでしょうが、あまりにもアホっぽいメールだったので、

「これからウ○コするから、しばらくメールは返せません。」という
内容のメールを出しました。


目には目を。歯には歯を。

アホメールにはアホメールを。



7月21日(火)22:26 | トラックバック(0) | コメント(4) | 趣味 | 管理


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