「水曜の朝、午前三時」 |
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| 蓮見圭一(新潮文庫)
45歳で脳腫瘍により亡くなった、翻訳家で詩人でもあった四条直美は 娘のために4巻ものカセットテープに吹き込んだメッセージを残していました。 そこには直美が独身時代、大阪万博のコンパニオンをしていた時に 知り合った人との激しく切ない恋の話が語られていて、なおかつ 娘にとってもショッキングで、父親にはとても聞かせられない内容と なっているのでした。
その「ショッキングな内容」とは、一言で言ってしまうと、不倫してた、 ということなんですが、「マディソン郡の橋」の時も思ったのですが、 不倫してたという事実を自分の子どもに語る、という神経が理解できないので この女性には全く共感できませんでした。 自分は激しくて切ない恋してた、ということを誰かに伝えて自己陶酔、自己満足して それでいいかもしれませんが、それを知ってしまった子どもの気持ちを 考えて欲しいわけです。 しかも自分の死後、そのメッセージが子どもに伝わるようにしてあるのですから 子どもが親に文句を言おうにも、本人はすでにこの世にはいないわけで、 やり場のない怒りをどうしていいか、わからなくなるでしょうし、 それは人として親としてどうよ、と思うわけです。
とはいえ、そういう屁理屈は抜きにして、あくまでも小説として楽しむならば、 この物語は淡々とした文章の中に、時々印象的な言葉があったりするし、 好きな文体なので、また蓮見さんの作品を読んでみたいな、と 思ってしまったのでした。
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今日のお昼頃、長男からメールがきました。 学校にいる長男からメールがくると、今までろくなことはなかったのです。 「忘れ物したから、学校まで持ってきてくれ。」とか。
今回もそんな内容なのかと、嫌な予感がしつつ本文をあけてみると、
「酢豚!」
その一言だけでした。
おそらく急に酢豚が食べたくなって、今夜のおかずは酢豚にしてくれ、 ということなのでしょうが、あまりにもアホっぽいメールだったので、
「これからウ○コするから、しばらくメールは返せません。」という 内容のメールを出しました。
目には目を。歯には歯を。
アホメールにはアホメールを。
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7月21日(火)22:26 | トラックバック(0) | コメント(4) | 趣味 | 管理
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