ずずの読書な日々
 
主に読書日記です
 



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生き急いだピアニスト

地元で活躍していたジャズピアニストのNさんが亡くなられてたと知って
愕然としてしまいました。
まだ40代後半だったはずです。
亡くなったのは去年の8月だそうですが、私が知ったのはつい先日でした。
たまたま長男と、今年のジャズフェスティバルのゲストは誰だろうね、などと話していたら
「そういえばピアニストのNさん、亡くなったって知ってた?」と聞かれて、
初めて知ることとなったのです。

あの繊細なピアノはもう聴けないのかと思うと残念です。
Nさんの演奏を最後に聴いたのは1年か2年位前で、その時、
なんとなく元気がないような、奥様とのやりとりも、ぎこちないような、
そんな印象を持ちました。
あの時感じた違和感も、あながち間違いではなかったようで、
繊細すぎるNさんはその後、アルコールの摂取のしすぎで入院されたそうです。

ずっと前に一度だけ、Nさんと直接お話ししたことがありました。
「自信過剰」「我が強い」「超自己中」「協調性がない」「わがまま」
そんな評判しか聞いてなかったので、意外と人当たりがいい、と感じてしまいました。
自分の演奏を気に入って来てくれるお客さんのことは大切に思っていたようです。
性格に関してなんだかんだ言う人がいても、技術面においては
一度も悪口を聞いたことがありませんでしたが、共演者の演奏が気に入らないと、
ピアノから離れてしまったり、あるいは鍵盤に突っ伏して眠ってしまったりと、
破天荒なライブも何度か観せてもらいました。

世の中には、楽な生き方を選ばずに、どうしても生き急いでしまう人が
いるようですが、Nさんもそういうタイプだった気がします。

人って、死んでしまうものなのだな、と当たり前のことを
しみじみ思ったりしています。

だから、やりたいことはやっておこう。
行きたい場所には行っておこう。
会いたい人には会っておこう、と思いました。

Nさんのお気に入りだったブラッド・メルドーのアルバムを
久しぶりに聴いてみましたが、マイナーな曲が多いので、
余計にマイナーな気分になってしまいました。

合掌。



6月11日(水)22:28 | トラックバック(0) | コメント(0) | 社会 | 管理


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