「風待ちのひと」 |
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| 伊吹有喜(ポプラ文庫)
母親を亡くして精神状態が不安定になり、休職して母が暮らしていた街で しばらく休養することになった須賀哲司は、やはり家族を亡くし辛い過去を持つ 福井喜美子という、ヒッチハイクをする女性と出会います。 トラックの運転手の間では、彼女を車に乗せると、その運転手は 幸運に恵まれる、という噂がとびかう喜美子なのですが、 最初の出会いも、哲司が喜美子を車に乗せたことがきっかけで、 果たして哲司は幸運を手に入れることができるのでしょうか?
前回UPした「四十九日のレシピ」を読んで、この作家さんの作風が 好きになったのですが、この作品も期待通りで、好きになりました。 主人公が関わる人達が個性豊かで温かい。 たとえ離れ離れになっても、どこかで繋がっているような、 そんな安心感を与えてくれる人間関係がとても好きになりました。
けれど、順番で言うと、こちらの作品の方が「四十九日~」よりも 先に書かれているのですよね。
どちらもすごく気に入ってしまいました やはりハッピーエンドの小説は良いなぁ
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11月29日(火)17:08 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理
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「四十九日のレシピ」 |
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| 伊吹有喜(ポプラ文庫)
熱田良平は妻の乙美を突然の病で亡くしてから、自堕落な日々を 送っていました。 そこにガングロで金髪の「井本」と名乗る女の子が現れて、 「乙美から生前、自分が亡くなった時は四十九日まで、夫の面倒を みて欲しい、と頼まれていた。」と話します。 初対面なのに、昔から知り合いのように振舞う井本に戸惑ってると そこに結婚生活がうまくいかなくなった、娘の百合子が帰ってきて、 ふたりは井本から、乙美が作っていた「暮らしのレシピ」の存在を知ることに なります。
この物語は登場人物の個性がはっきりしているので、非常に わかりやすく、読みやすかったです。 そして井本をはじめとする、乙美と関わった人達が、みんな温かい。 それも乙美の努力の賜物だということを、良平と百合子は あとで知ることになります。 すでにドラマ化されてるようですが、ドラマも観たくなりました。
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最近、「家政婦のミタ」というドラマにはまってます。 家政婦さんは、とことん無表情で、 お父さんが、これでもかというくらいダメ男なところが 笑えます。
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11月24日(木)12:20 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理
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「九州少年」 |
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| 甲斐よしひろ(ポプラ文庫)
「HERO」「安奈」などのヒット曲をとばした甲斐バンドのボーカル、 甲斐よしひろ氏のエッセイです。 幼い頃、両親の仕事がうまくいっていて、家族で毎週のように映画を観たり 外食してた時期もあり、はたまたお父さんの突然の蒸発により お母さんが女手ひとつで四人の男の子(甲斐さんは兄弟の末っ子)を 借金を返済しながら育てていた時期もありで、波乱万丈ながらも 母と息子達の結束は固く、心豊かに成長していく内容です。
お父さんがいなくなったあとの話は、まるでどこにでもあるような ありきたりな話のようにサラリと書いていて、おしつけがましさがなく、 それだけに余計に、思い出したくないご苦労もあったのでは、と 想像していまい、切なさがびんびんと伝わってきます。 そして皮肉にも甲斐さんが音楽に興味を持つきっかけを与えたのは お父さんで、いなくなってからも、数年後にひょっこり戻ってきてからも あるいは亡くなってからも、何らかの形で影響を与え続けます。 特別に甲斐さんのファンでなくても、ミュージシャンに興味のある人なら 誰でも楽しめる一冊です。
うちには甲斐さんのオリジナルアルバムはないのですが(ごめんなさい) たった一枚あるのが、カバーアルバム。 エレカシや椎名林檎、ミスチルの曲などをカバーしてますが、どれも 「甲斐節」で、すごく良いのです
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読んだ本の感想を書いたのは、すごく久しぶりでした。
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11月21日(月)15:08 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理
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冬きたりなば |
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| またしても更新をサボッてしまいました。 気がつけばもう11月も後半。 日々、寒さが増して睡眠時のネコの密着率が高くなる今日この頃です。 ネコとくっついて寝るのは私自身も温まるので、いやなことでは ないのですが、問題は、さすがにネコが3匹ともなると、重いし、 寝返りがうちにくいということと、前にも書いたことがあるのですが、 ネコ1号機にいたっては、私の腕枕(しかも左腕限定)でないと おとなしく寝てくれない、ということなのです。 春がきて暖かくなれば、自然とその悩みも解決するのですが。。。
ところで先日、昔の知り合いにバッタリ会ってしまいました。 最近、このパターンが多いのです。 マイナス思考なので、これは悪いことが起きる前兆なのか?と つい、思ってしまいます。 逆に良いことならいいのですが。
その人は仕事中で制服を着ていました。 制服姿をみたのは初めてで、なんだかとても溌剌としていて 自分の仕事に誇りをもっているように、みえました。 それに比べて自分は、「今、どうしてるの?」という質問にも 堂々と答えることができないくらい、人に話せることなんて 何もなくて。 前に、その人と会った時は仕事もしてたし、ちゃんと人付き合いもしてて 話すことも沢山あったのに・・・と思ったら、今の自分が すごくみすぼらしく、惨めに思えてきて、家に帰ってからも ずっと落ち込んでました。
自分はなにもかもダメダメなんだ・・・と思い、「私って ダメな人間だよね・・・」とつぶやいたら、次男に 「なんだ、ちゃんと自覚してたのか。」と言われて余計に落ち込んだことは 言うまでもなく。。。
けれど、ネコ達には一応、必要とされてるみたいです。 冬期限定だけど。 まんざら、誰の役にも立ってないわけではないんだ、と思いましょう。
冬期限定だけど。。。
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ネコ2号機の膀胱炎は、だいぶ良くなってきました。
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11月20日(日)22:33 | トラックバック(0) | コメント(2) | 社会 | 管理
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