ずずの読書な日々
 
主に読書日記です
 



2011年1月を表示

「その街の今は」

   柴崎友香(新潮文庫)

大阪の街の古い写真を集めるのが好きな28歳の歌子は
勤めていた会社が倒産してから、カフェでアルバイトをしています。
初めて参加した合コンで最低な気分を味わったあと、良太郎と出会い、
それ以来、時々会って大阪の街の古い写真を一緒に見たり、
穏やかな時間を過ごすようになります。

この作家の作品は、どこにでもいそうな人の、どこにでもありそうな
日々を描いたものが多いのですが、その淡々と流れる穏やかな時間が
非常に心地よく感じて、いつも次回作を期待してしまいます。

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家で、ひとりでいる時の孤独感より、大勢でいる時の孤独感の方が
恐いと感じる時があります。
昨日はそれを強く感じてしまって、恐くて恐くて。

しばらくは、ひとりで行動することが多くなりそうです。

またかいな。。。



1月31日(月)23:41 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理

「エブリ リトル シング」

   大村あつし(講談社文庫)

「クワガタと少年」という副題がついてます。

デパートの昆虫売り場で5本しか足のないクワガタが
他のクワガタより、うんと安く売られています。
それを見た少年が、何故そうなのかと店員に尋ねて、
「人気がないから。」と言われるのですが、少年はあえて
そのクワガタを買うことにしました。
不思議に思った店員が、その際、見たものは?

塾の帰りにいつも友人の家に寄り、夕飯をご馳走になっていた少女は
お金持ちの家に育った友人にコンプレックスを感じていました。
その少女に、担任の先生がアイスコーヒーを飲みながら
「大切なのはハンデを隠すことではなく、ハンデの中で精一杯
生きることだ」と教えられ、以来、先生と飲んだアイスコーヒーが
忘れられない味に。

不可能だと言われていた商談を成立させ、昇格は確実と
噂されていたにも関わらず、実際昇格したのはライバルの同僚だった。
裏で卑劣な取引があったという噂をききつけた彼女がとった行動は?

などなど、この小説は前の章にでてきた人が次の章でも
でてきたりする連作短編集です。
ワイドショーでも「読者が自殺を思いとどまった」「不登校児を救った」
などと話題にもなった作品です。



1月28日(金)22:16 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理

「てのひらの迷路」

   石田衣良(講談社文庫)

毎回テーマを決めて、その時その時、石田氏が書きたいと思ったことを
思うままに書いた、24篇入った短編集です。
ファンタジーあり、ホラーあり、私小説風の作品もありで
石田氏が作家になる前にどのような生活をしていたかもわかる、
興味深い一冊です。
作家志望の人が読んでも色々と参考になる作品なのではないか、と
思いました。

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この冬、生まれて初めてロングブーツを買いました。
理由は、積雪量がハンパないため、ショートブーツでは雪が
しみてくるからです。

そんなワケでロングブーツ。

思ったよりも履き心地が良いし、足を覆う面積が多いので
温かいし、良い買い物をしたと思います。

まあ、私が履くとお洒落っぽくならずに、魚市場で働くおばちゃんにしか
見えないのが残念なのですが、見てくれなんて気にしないのです。
あくまでも実用性重視で。

厳しい冬にはロングブーツが最適です!



1月25日(火)23:38 | トラックバック(0) | コメント(4) | 趣味 | 管理

「荒野」

   桜庭一樹(文春文庫)

「12歳 ぼくの小さな黒猫ちゃん」という副題がついてます。
作家の父親と暮らす荒野は、中学の入学式に向かう電車の扉に
セーラー服の襟をはさまれ、困っているところをひとりの少年に
救われます。
偶然にも、その少年とは同じクラスで、荒野は喜ぶのですが
荒野のフルネームを聞いた途端、少年の機嫌が悪くなってしまいます。
以来、ろくに口もきいてもらえない日々が続くのですが、
その反面、新しい友達もできて中学生生活も充実してきた頃、
突然、父親が再婚することになった、と言い出すのです。
それと同時に長年、家のことや荒野の身の回りの世話をやいてくれていた
奈々子さんが出て行くと言い、荒野は不安にかられます。
そんな、中学生の多感な時期を描いた青春ストーリーです。

桜庭さんの作品を読むのは初めてなのですが、とても読みやすかったし、
この作品も、色んな出来事に対応しきれず、おろおろしながらも
どうにか向き合おうとする、多感な女の子の健気な姿が
上手く描かれていて、好感持てました。
この作品は三部作になっていて、第二弾は来月出るそうなので、
それも楽しみです。

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先日、長男がギターの師匠と携帯で話してるのが聞こえて、

「えっ!若い?そうスか?もう48ですよ。立派なババアですよ。」と
言ってるのです。
おそらく私の噂話をしていたのでしょう。

それにしても「立派なババア」て。。。。。

私は師匠のライブをよく観に行くので、そのことで「気持ちが若い」と
師匠は言ってくれたのだと思います。
それに対して

「立派なババア」て。。。。。



いっぺん、しばいたろか。



1月20日(木)12:09 | トラックバック(0) | コメント(2) | 趣味 | 管理

「ぎぶそん」

   伊藤たかみ(ポプラ文庫)

時代が昭和から平成に変わる頃、中2のギター少年ガクは
親友のマロ、幼馴染のリリィと共にガンズ&ローゼスのコピバンを
立ち上げようとしていた。
マロの兄貴から、ガクと同じクラスの「かける」がギターが上手いと聞き、
バンド仲間に入れようとするのだが、性格上、何かと問題の多い
かけるは果たしてガクやマロ達とうまくやっていけるのか、
リリィとガクの関係は単なる幼馴染でおわるのか?
文化祭は無事に行われるのか?
など、色んな問題に立ち向かう彼らの姿がまぶしい青春ストーリーです。

この小説を読んだら、私にとっては非常に懐かしい「ガンズ&ローゼス」が
無性に聴きたくなり、TUTAYAに行ってアルバムを借りてきました

今聴いても全然色あせてなくて、かっこいいアルバムでした。
もっともガンズがデビューした頃はすでにCDが普及してて、音質も
問題ないのですよね。

そんなワケでしばらくガンズはヘビロテ決定です



1月14日(金)15:27 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理


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