「真昼なのに昏い部屋」 |
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| 江國香織(講談社文庫)
完璧に主婦業をこなし、夫やその家族にも忠実な美弥子は、 友人を通じて知り合ったジョーンズさんに誘われて、散歩に出掛けるようになります。 大学の講師を務めていて、学生にも慕われ、友達づきあいも大切にするジョーンズさんは 話題も豊富で、散歩の度に美弥子は見慣れたはずの街に新しい発見をします。 ジョーンズさんと会うことに、なんのやましさも感じない美弥子は いつも夫に外出の報告をしていたのですが、夫は美弥子の話には上の空で 勝手に、複数で散歩に出掛けていると勘違いしていたのでした。 しかし穏やかであったはずの日々に、美弥子の友人が、夫にジョーンズさんとのことを 忠告したことから、美弥子と夫、美弥子とジョーンズさんとの関係が 変わっていくのです。
以前は、好きな作家を聞かれたら、すぐに「江國香織さん!」と答えるくらい 大好きだったのですが、段々と小説の中の女性に共感できなくなり、 何年も江國さんから離れていました。
久しぶりに江國さんの小説を書店でみかけて、手にとってみて、 この、美弥子という人なら共感とまではいかなくても、 好感を持てそうで 読んでみたのですが、やはり潔い行動力に好感を持ちました。
風景描写、心理描写、言葉の選び方など、江國さんは日本語を とても綺麗に使う人なのだと、再確認しました。
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10月27日(日)00:19 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理
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「龍神の雨」 |
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| 道尾秀介(新潮文庫)
添木田蓮、楓の兄妹は、父親を亡くした数年後に母親も亡くし、 母親の再婚相手である継父と三人で暮らしていました。 継父は妻の死からなかなか立ち直ることができず、自暴自棄になり、 仕事も辞めて兄妹に暴力までふるうようになりました。 「あいつさえいなければ、この世から消えてくれれば・・・」 そう願う蓮の、バイト先である酒屋に来た、溝田辰也、圭介兄弟も 母、父と続けて亡くし、面倒をみてくれている継母に反発を感じていたのでした。 蓮の店で万引きをはたらく辰也、圭介兄弟。 降り止まない雨の中、二組の兄弟が交差し、四人の運命を翻弄していきます。
道尾さんの作品は二作目です。 ネットの批評によると、道尾さんの作品は後味のよろしくないものも いくつかあるけれど、そんな中にもどこかしら救いがある、とのことでしたが この作品はどうかなぁ。。。と思いながら解説を読んだら、納得しました。 解説を書いた橋本満輝氏が深読みしていたおかげで、救いの部分を 見出すことができました。 この作品は、なんどもどんでん返しがあり、伏線の張り方も さりげなくて、どきどきしながら一気に読めます。 いえ、読まずにはいられない、そんな一冊でした。
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10月22日(火)23:35 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理
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老婆の休日 |
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| 更新をさぼっている間に、10月になってしまいました。 今日も暑い一日でしたが、今月の終わりくらいには、ストーブつけてるかも しれません。 なぜなら、それが新潟だからです
ところで先日、新聞にとても興味深い記事が載っていました。 「認知症予防の十か条」というものです。
①塩分と動物性脂肪を控えたバランスの良い食事を ②適度に運動を行い足腰を丈夫に ③深酒とたばこはやめて規則正しい生活を ④生活習慣病(高血圧、肥満など)の予防、早期発見、治療を ⑤転倒に気をつけよう、頭の打撲は認知症を招く ⑥興味と好奇心を持つように ⑦考えをまとめて表現する習慣を ⑧こまやかな気配りをした良い付き合いを ⑨いつも若々しくお洒落心を忘れずに ⑩くよくよしないで明るい気分で生活を
↑この十か条は、認知症の予防だけでなく、日頃心がけたいことでもあり、 今後は常に気にして行動しよう、と思いました。
③は、お酒もたばこもやらないので関係ない、と思いきや、 「規則正しい生活」ができていないので、気をつけなければなりません。 そして⑥以降は、まるで私個人に言ってるかのように、私に足りないことだらけで ビクッとしました。
「興味と好奇心」は、 ひと昔前までは、人一倍あったなずなのに、今は何に対しても持てません。
「考えをまとめて表現する」 頭の中がきちんと整理できず、よく「なにが言いたいのかわからない」と 言われます。トホホ。
「こまやかな気配り」 いつも気まぐれで行動してしまうので、周りには随分迷惑かけています。 すみません。。。
「いつも若々しく」 この前次男に、あまりにも自分をかまわないので「どこの老婆かと思った」 と言われてしまいました。 自分では気付かなかったのですが、相当酷かったようです。 「おばさん」を通り越してもはや「老」ときて「ばばあ!」という感じだったそうです。 じぇじぇじぇ!
「くよくよしない」 しょっちゅう、くよくよしてしまいます。 「くよくよ」の塊が洋服着て歩いてるようなものです。
しかし、この新聞の記事を見つけたのも何かの縁、というか忠告、と言いましょうか もはや警告かもしれません。
気をつけようと思います。
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10月6日(日)23:10 | トラックバック(0) | コメント(2) | 社会 | 管理
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