ずずの読書な日々
 
主に読書日記です
 



「龍神の雨」

   道尾秀介(新潮文庫)

添木田蓮、楓の兄妹は、父親を亡くした数年後に母親も亡くし、
母親の再婚相手である継父と三人で暮らしていました。
継父は妻の死からなかなか立ち直ることができず、自暴自棄になり、
仕事も辞めて兄妹に暴力までふるうようになりました。
「あいつさえいなければ、この世から消えてくれれば・・・」
そう願う蓮の、バイト先である酒屋に来た、溝田辰也、圭介兄弟も
母、父と続けて亡くし、面倒をみてくれている継母に反発を感じていたのでした。
蓮の店で万引きをはたらく辰也、圭介兄弟。
降り止まない雨の中、二組の兄弟が交差し、四人の運命を翻弄していきます。

道尾さんの作品は二作目です。
ネットの批評によると、道尾さんの作品は後味のよろしくないものも
いくつかあるけれど、そんな中にもどこかしら救いがある、とのことでしたが
この作品はどうかなぁ。。。と思いながら解説を読んだら、納得しました。
解説を書いた橋本満輝氏が深読みしていたおかげで、救いの部分を
見出すことができました。
この作品は、なんどもどんでん返しがあり、伏線の張り方も
さりげなくて、どきどきしながら一気に読めます。
いえ、読まずにはいられない、そんな一冊でした。



10月22日(火)23:35 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理

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