ずずの読書な日々
 
主に読書日記です
 



2009年10月を表示

十三夜

今夜は十三夜です。

最近は「お月見」というと十五夜の晩だけのことを言うようですが、
昔は十五夜と十三夜の両方の月をみることが縁起良い、とされていた
ようです。
昔のその習慣をどこかで聞いた私は、どうせお月見するなら縁起良い方が
いい、ということで、何年も前から両方の日にお月見するようにしています。
遠くに住む友達も誘って、同じ時間にお月見すれば、大勢の仲良しさん達と
一緒に同じ月を眺めることになります。
たとえ遠く離れていても、みんなで同じことをしているのは
なんとも温かい気持ちになるのです。

そんなワケで今日も何人かの友達とお月見する予定なのですが、
今朝の「めざましテレビ」をみていたら、
「今夜の十三夜はお月見できそうですね!」とお天気お姉さんが
言ってたので、ビックリしました。

ひょっとして、十三夜は意外にも知れ渡っているのでしょうか?
ごく一部のマニアックな人々にしか(どんなマニアやねん
知られてないと思っていたのですが。。。

こんなご時世なので、少しでも縁起良いことにあやかりたいという、
人々の願いがそうさせたのでしょうか?

それはともかく、お時間のある方は今夜8時、空を眺めてみてください。
一緒にお月見しましょうね



10月30日(金)15:14 | トラックバック(0) | コメント(0) | 社会 | 管理

「東京バンドワゴン」

   小路幸也(集英社文庫)

東京の下町にある老舗の古本屋「東京バンドワゴン」を営む
三代目店主の勘一(79歳)や、その息子であり60歳にして
現役ロックンローラーの我南人(がなと)、孫で未婚の母の藍子、
女性問題が絶えないイケメンの青など、計8人の家族と、それを取り巻く
近所の人達との心温まる物語です。

このお話は殺伐としたことがおこらない、「サザエさん」や
向田邦子さんが手がけたホームドラマを彷彿とさせるものなので、
どなたも安心して読めますし、読後はとても温かい気持ちになります。
シリーズ化してるのも嬉しいです。



10月29日(木)22:09 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理

「真夏の犬」

   宮本輝(文春文庫)

中学生の頃、父親に頼まれて駐車場の見張りのアルバイトをしていた時、
野良犬達に囲まれた夏の日。
転校してきたハーフの美少女に熱をあげ、仲間達と組んで、その少女を
守ろうとした日々。
父親に家出され、アルコールに溺れた母親との古いアパート暮らし。
同級生の母親にさりげなく頼まれたことに危険を感じ、振り切って
逃げたこと。など、
阪神電鉄の走る下町の裏通りで、貧しい少年・少女時代を過ごした人々が
昔をしみじみと振り返る九つの短編集です。

ひとつひとつの物語は短いのですが、短い中に深い味わいのある物語でした。

=====

近所に、すごく人懐こいワンちゃんがいたのですが、最近、
虹の橋の向こうに旅立ったと聞いて、すっかり凹んでしまいました。
大切なお友達が引っ越してしまったような、そんな心境です

そのワンちゃんが若かりし頃、私の顔をみると素早く走ってきて
飛びついて、その勢いに負けて倒れても、なおかつ身体の上に乗っかり、
顔をペロペロなめて、飼い主さんが慌てて飛んでくる、ということが
何度もあったのですが、人にも動物にもめったに懐かれない私にとって
ベタ惚れの恋人にでも会ったような懐かれ方をするのは非常に
気分の良いものでした。
けれど最近はお散歩中に会って「こんにちは!」と声をかけても
「どなた?」という顔をしてたので、具合が悪かったのでしょう。

飼い主さんの話によると、晩年は病気ですっかり弱くなり、
ワンちゃんの家から私の家までのわずかな距離を歩くのが
やっとだったそうです。
今はきっと、虹の橋の向こうで思い切り走り回って、誰かに
飛びついたりしてることでしょう。

心からお悔やみ申し上げます。



10月27日(火)15:25 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理

「兎の眼」

   灰谷健次郎(角川文庫)

大学を出たばかりの小谷芙美は小学校の教師になるのですが、
担当したクラスの子ども達は問題児ばかり。
中でも一番手を焼いたのが、一言も口をきかない鉄三で、
なかなか心を開いてくれないのですが、諦めずに何度も向き合っているうちに
鉄三の隠れた才能を見出します。
そんなひたむきな芙美の姿をみていて、他の子ども達や、保護者達も
心を開き、一緒に色んな問題に立ち向かい、解決の糸口をつかんでいくのです。


学校教育のこと、人と人との心の触れ合いなど、忘れがちな大切なことを
思い出させてくれる物語でした。

鉄三のおじいちゃんの「バクじいさん」がすごくいい味出してる人で、
こんな人に身近にいて欲しい、と思ってしまいました。



10月26日(月)23:27 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理

ずず乃屋へようこそ

ゆうべは長男のギターの師匠のバンドライブに行ってきました。
相変わらず熱いライブでした

ところで、その会場で長男の前のバンドのボーカルSちゃんと
ドラムのT君に会いました。
そのバンドは決してまとまりの良いバンドとは言えなかったけど、
Sちゃんが全力で存続させようと頑張ってたし、T君も、あのままで
終わりにしたくない、と言っていたにも関わらず、長男が、それなりに事情が
あったにせよ、一方的に解散させる形になってしまったので、
彼らに会うのは気まずい感じがしていたのですが、いざ会ってみると
わりとすんなり話せたので良かったです。

ずっとここのところ、いじけてたのですよ。ひとりで。
ネガティブに。

私は家にお客さんが来て、食事の時間にさしかかれば、お客さんの分も用意して
食べてもらう、という主義でいたし、一度でも一緒に食事すれば
その人に対して親戚の子のような気持ちをいだいてしまうのですが、

本当に親戚の子なら、何ヶ月、何年会わなくてもどこかしらで
つながってる気がするからいいとしても、
たとえば長男のバンドの仲間なら、バンドが解散してしまえば
彼らは家に来ることはなくなるし、ゆり様にしてもN潟からいなくなれば
それまでなわけです。
なのに私はいちいちそういうことに寂しがったり凹んだりしてしまうので
そんな自分に嫌気がさして、もう家に来る人達に愛着や執着を持つのは
やめよう、もっとあっさりとクールにやりすごそう、と思っていたのです。

けれどSちゃんやT君の昨日の様子をみると、私のやってたことは
正しかったのか間違っていたのかはわからないけど、マイナスな行為では
なかったのではないか、と思いました。

すでに別のバンドに加入してるT君は「今度のライブに来てくださいよ~」と
言ってくれたし、おまけに前のバンドを復活させることはできなくても、
せめてなんらかの形で一緒にライブやらないか、と長男に話しかけてたし、
決して気まずい関係にはなっていないのだな、と感じました。

一宿一飯の恩義、ほど大げさなものではないにしても、御飯を食べさせたり
一緒に御飯を食べる、という行為は、なにげないようでいて
案外、大事なことかもしれないと思うわけです。

親戚の子ほど愛着や執着をもたない方がいいにしても、一度関わって
一緒に御飯を食べた人とは、やっぱりクールにやり過ごせない。

自分は彼らにとって、旅館かお食事処のおかみさんのような存在で
いようと思います。

うちに来たい時はいつでも来てね。
来れなくても、たまには思い出してね。「ずず乃屋」のことを。

まあ、そんな感じで。        (ずvず)



10月24日(土)15:47 | トラックバック(0) | コメント(0) | 社会 | 管理


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