ずずの読書な日々
 
主に読書日記です
 



趣味

「MOMENT」

   本多孝好(集英社文庫)

ある病院で「死ぬ前にひとつだけ願いごとをかなえてくれる人がいる」
という噂が流れます。
その噂を聞きつけた人が何故か掃除のバイトをする「僕」のところへ
頼みごとをしにくるのです。
断りきれずに頼みごとを引き受けるうちに、さらにその噂が広がり、
同じく、病院内に出入りする幼馴染の女性や、アメリカからきた
若い医師に興味を持たれることになるのです。

この物語は4つの章からなっているのですが、どれも意外な結末に
驚かされます。
そして主人公「僕」と患者さん達、病院のスタッフ、幼馴染の女性との交流に
なんともいえず温かい気持ちにさせられます。
病院内の話なので切ない場面も多いのですが、読後はホッとして
さわやかな気持ちになります。

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一昨日は久しぶりに、ゆり様とM子様のライブを観に行きました。
ゆり様がギター、M子様がボーカルのユニットを立ち上げてから
数ヶ月経つのですが、ライブは段々とスタイルが確立されてきて、
いい感じになってきました。
ライブに行く時は大抵、長男と一緒なのですが、最近長男は
「いつも母親と一緒」のイメージがつくのがイヤなのか、
別々に行動したがるのです。
その気持ちはわかるので、できるだけ会場内でも離れて別行動とるのですが
その様子をみたM子様に「なんだか残念です。私、T君(長男のこと)と
お母さんの関係って、微笑ましいな、と思っていたのに。
一緒にいてもなんか自然で、全然変な感じがしなかったし、
羨ましく思ってたんですよ。だって、私の母親なんてライブに
一度も来てくれたことないんですよ。」
と言われてしまいました。
しかし、普通の親はそうなんでしょうね。
仕事や家庭のことが忙しかったり、あるいは時間や体力に余裕あっても
音楽に興味がないとか、あるいはライブハウスは若者ばかりで
敷居が高いとか、子どもの方が親が来ることを拒むから行きたくても
行けないとか、様々な理由で行かない人が圧倒的に多いのでしょう。

けれど「微笑ましい」と思われていたのは、嬉しいものです。
そしてそれを、わざわざ口に出してくれたM子様はやっぱり
素敵な人だと、つくづく思いました。


結局、ゆり様とは一度もしゃべりませんでした
でも長男が以前一緒にバンド組んでたSちゃんや、ライブ会場で
よくみかけるのでちょっと仲良くなった同年代のAさんとも会えたし、
沢山おしゃべりできたので、よしとします。



9月7日(火)11:32 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理

「ラブコメ」

   松久淳+田中渉(小学館文庫)

どうやらPCの調子が良さそうなので(下の記事を読んでね♪)
久しぶりに読書感想を。

花屋を営む25歳の真紀恵は忙しすぎて恋愛はおろか、テレビを観たり
友達と長電話をすることすら、ままならない。
そんなある日、偶然元カレと再会します。
元々嫌いで別れたわけではなく、忙しすぎて会う暇がなかったからで、
お互い、すぐに「もう一度やりなおそう。」と意気投合します。
ところがその翌日、小さい頃、散々遊んだりケンカしたりした幼馴染が現れ、
愛の告白をします。
「私、今、彼氏がいるから。」と一旦は断ったものの、
友達付き合いを続けるうちに、幼馴染の前では随分、リラックスしてる
自分に気付くのです。

書店でたまたまみつけて面白そうなので購入したのですが、
最初はジョーク満載の軽い読み物なのだろうな、たまには
こういうのもいいよね、などと気楽な気持ちで読んでいたのですが、
意外にも登場人物たちが、時々おちゃらけながらも、しっかりと
自分の務めを果たして、ひたむきに生きてる姿に好感持てました。
あとがきにも「彼氏、彼女が死んでしまう小説が多い中、
たまにはこんな単純な胸キュンものも新鮮で良いのでは~」
とあったように、新鮮で清々しい気持ちで読めました。



8月25日(水)11:15 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理

「星月夜の夢がたり」

   光原百合(文春文庫)

ある朝、起きたらカエルになっていたお話、近所に住む不思議な女の人の話、
幼馴染みの女の子が結婚することになった話、失恋した時に
友達に救われた話、昔話にもしもこんな裏話があったら・・・
など、ノスタルジックでファンタジックな32編の短編集です。

大人向けの童話、といいましょうか、そんな感じのする作品でした。
光原さん自身が「あとがき」で書いているように、このタイプの小説は
日本にあまりないので、書いてみたくなったそうで、確かに今まで
あまりお目にかかったことのない作品集でした。
ところどころのにでてくる鯰江光二さんのイラストも文章に合っていて
とても素敵で、疲れた夜などに開いてみたくなる一冊です。

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パソコンの調子が悪い、というより繋がりが悪くて回線がブツブツ切れるので、
面倒くさくなって、しばらく更新をサボッてしまいました。

そうこうしてるうちにもう7月も半ばです。
なにもしていません。
しなければならないことが沢山あります。
焦ります。

とりあえず今夜は長男のギター師匠のライブがあるので、
それを楽しんで、明日から真面目になります



7月14日(水)11:02 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理

「フルタイムライフ」

   柴崎友香(河出文庫)

美大をでて美術系とは全然関係のない会社に入ったOL一年目の
喜多川春子の物語です。
会社が終わってから時々美大時代の友達と会い、デザインの仕事を
手伝ったり、大きなイベントに参加するために東京に出張したり、
身勝手な上司に振り回されたり、あるいは助けられたり、
好きだった男友達にふられたり、時々喫茶店で会う男の子が
気になりだしたり、そんな日々を淡々と描いた長編です。

現在OLの方、あるいはOL経験者は誰もがうんうんうなづきながら
読んでしまいそうな、リアルな描写がたくさんでてきます。
一日中シュレッダーの前で立ちっぱなしの作業をする場面で
私も昔、一日中コピーだけをやっていて、そんな単純作業で
お給料もらうのが悪いような気持ちになったことを思い出しました。

まだ学生気分が抜けきらないけれど、社会人としての自覚も出てきた、
そんな時期の女性の気持ちがうまく描かれている物語でした。

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ついこの間6月になったと思ったのに、あっという間に時は過ぎ、
7月に突入してしまいました。
暑いのは苦手なので、段々日差しが強くなってくるのが恐い
今日この頃です。

バテないように、しっかり栄養補給しないと。



7月3日(土)11:14 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理

「月光スイッチ」

   橋本紡(角川文庫)

20代半ばの香織は妻帯者の恋人セイちゃんから、奥さんが
出産で里帰りする間、一緒に暮らさないか、と言われます。
期間限定だけど、夢にまでみた新婚生活とばかりに幸せな日々を過ごします。
セイちゃん所有のマンションで出会った人々とふれあい、
近くのコンビニで知り合った姉弟と交流するうちに、本当の幸せの意味を
自分に問いただしていきます。

一言で言うと不倫モノなのですが、香織もセイちゃんも「おバカだなぁ」と
感じさせつつも、何故か憎めないキャラになっています。
そして奥さんにバレて修羅場をむかえたところを救ってくれる、
コンビニで知り合った姉弟の存在もいい。
どろどろもしてないけど、軽薄なストーリーにもなっていない、
肩の凝らない読み物です。

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今日はミストサウナの中にいるような、湿度の高い一日でした。
買い物にでて、あまりに不快なのと喉が渇いたのとで喫茶店Lに寄りました。
するとママに「売れ残ったものだけど」とパンを3個もらいました。
その喫茶店ではママのお手製パンも売っているのです。

家に帰って食べたら、食感はフランスパンのようで、ほんのり
甘い味付けがしてあって、非常に美味しいパンでした。

これが売れ残るとはもったいない!
そして無料とは申し訳ない!と思いました。

うっとうしい梅雨の時期の、嬉しいできごとでした。



6月29日(火)22:53 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理


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