「あとのない仮名」 |
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| 山本周五郎(新潮文庫)
江戸で腕利きの植木職人だった男が、妻とのちょっとした心のすれ違いにより、 家も職も捨てて放蕩ものになってしまう、その複雑な内面を描いた タイトル作の他、男の友情を描いた話、他の男を慕う女を無理矢理 妻にむかえ、罪の意識にさいなまれながらも地道に誠実に生きようとする 男の話、など、8編からなる時代物の短編集です。
山本氏の作品を読んだのは初めてですが、ところどころユーモラスな 描写があり、それがどんなに時代が変わろうとも通じるような センスあふれるもので、かといって軽薄なものではなく、 巧みな心理描写などもあり、奥行きのある作品ばかりで、 人気が高いのも、うなづけました。 あと、ほんの少しの思いやりがあれば、ほんの少しの言葉があれば、 きっと、彼らの関係が壊れることもなかっただろうに、などと 考えさせられることも多く、何度も再読したくなる作品集でした。
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先日降った大雪が、半分くらい溶けてやれやれ、と思ってたのに、 今日、またも雪が降り続いてます。 自転車使えないのが辛いです。
しかし、こんな天気でも自転車に乗る人が、たまにいるのですよね。
どうか、お怪我のないように、気をつけてください!
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2月11日(木)16:49 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理
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