「冬のオペラ」北村薫 |
|
| (角川文庫)
主人公、姫宮あゆみは高校を卒業してすぐに叔父さんの経営する 不動産会社で働いていました。 ある日、同じビルに探偵事務所が入ります。 その事務所の主であり、自ら「名探偵」と名乗る巫(かんなぎ)弓彦は、 何故かビヤガーデンでビールを運んでいたり、新聞配達をしていたり、 いたるところで働いているのです。 それを目撃したあゆみは、巫に興味を持ち、彼に「事務所の記録者として 働かせて欲しい。」と申し出ます。 やがて、あゆみは巫の「名探偵ぶり」を目の当たりにすることになるのです。
前に読んだ「水に眠る」とは、かなり作風が違っていました。 「水に眠る」は読者の想像にゆだねる部分が多かったのに対して、 この作品は探偵ものらしく、人間関係など、かなり明確に描かれています。
事件自体は切ないものなのですが、巫とあゆみのやり取りが 常にユーモラスで、おまけに巫が博学である、ということは 北村さん自身が博学であるということがわかって、楽しく読むことができました。 また北村さんの作品を読んでみたいと思いました。
=====
今日のお昼を少し過ぎた頃に、突然知人が訪ねてきました。 その人、Uさんに会うのは、すごく久しぶりでした。 Uさんとは、かつて通っていたスイミングスクールで知り合ったのです。
Uさんは私よりひと回り年上で、かつて学校の先生をしていた人で、 趣味も多く、俳句や絵や作文など沢山の習い事をしているせいか、 話題も豊富で、教養深い話から、くだけた話まで、色んな話を聞かせて くれました。
そんなUさんが何故、内向的で半分引きこもりのような私に 興味を持ってくれたのかは、わかりませんが、 私がどんな音楽や映画が好きなのか聞いてくれたり、パソコンのメールの やり取りをしたり、食事や映画に誘っていただいたりしました。
それが数年前、体調不良により、Uさんがスイミングを止めてしまってから 自然にお付き合いが遠のいてしまいました。
けれど、一ヶ月ほど前にUさんが車を運転中に、歩いている私を見かけたそうで、 クラクションを鳴らしたのに、私は気付かなかったそうです。 それで懐かしくなって、たまたま今日、ウチの近くを通ったので 私を訪ねようと思ったそうです。
どんな理由であっても、私のことを思い出してくれて、訪ねてくれる、 というのは嬉しいものです。
Uさんは、少し前に大病して手や足が不自由になったそうですが、 リハビリの甲斐あって、車の運転ができるようになったそうです。 それでも今もリハビリは続けなければならなくて、そのために絵を描いたり、 温泉にも毎日通っているそうです。
今日はUさんは、あまり時間がなかったようで、少ししかお話できませんでしたが、 いつかまた機会があったら、じっくりお話してみたいものです。 かつてそうだったように、今もUさんから学ぶことは沢山ありそうです。
| |
|
2月21日(木)23:32 | トラックバック(0) | コメント(2) | 趣味 | 管理
|