ずずの読書な日々
 
主に読書日記です
 



2009年11月17日を表示

「家族の言い訳」

   森浩美(双葉文庫)

ある日突然、夫に姿を消され、幼子をかかえたまま仕事に出なければ
ならなかった「私」が出した結論とは。

仕事にかまけて家庭を顧みない夫が突然死。
しかし同じ職場の人からは、夫の意外な一面を知らされることに。

出世して、やっと親孝行できるとばかりに母親を旅行に連れ出したが
母親はちっともありがたがらない。
息子の気持ちを全然わかってない、と疎んじるようになるが、
その母親が宝物のように大切に持っていた物とは。

などなど、家族に振り回されたり悩まされたり、けれどやっぱり
家族っていいな、と再認識させられる8つの短編からなる感動の物語です。

余談ではありますが、森浩美氏はスマップの「青いイナズマ」や
キンキキッズの「愛されるより愛したい」などの作詞家でもあるそうです。
作詞では主に恋愛をテーマにしたものを書いていましたが、
家族や夫婦のことが書きたくなって、今回、この小説を作り上げたそうです。
それにしても、森氏は男性なのに、専業主婦や働く女性の気持ちも
よくわかってるな、と感心するくらい、心理描写が的確なので驚きました。

夫は妻の、妻は夫の、あるいは親は子どもの、子どもは親の気持ちを
なかなか理解できなかったりしますが、この小説を読むと、
相手の立場になって理解しようとする気持ちが大事なのだと
しみじみ感じさせられました。
この続編のような作品も文庫化されたので、近いうちに
読んでみたいと思ってます。

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ここ数日、ずっと天気が悪いです。
それに、日増しに気温がどんどん下がっていくし。
それと比例して私のテンションも下がりっぱなしです
なんとかせにゃあね。



11月17日(火)16:07 | トラックバック(0) | コメント(4) | 趣味 | 管理


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