避暑地の猫 |
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| 宮本輝(講談社文庫)
軽井沢の別荘に一年に一度、避暑にやってくる別荘主の家族と、 その別荘の敷地内に住む番人の一家の、愛と憎悪の物語です。
宮本さんの作品は数冊読んでいますが、これが一番インパクトが強くて 一番好きな小説になりました。
軽井沢の森閑とした風景と、それに相対するどろどろとした 人間模様を巧くからめて、 読み手を幻想的な世界に導くのです。
思わせぶりな前ふり、 伏線の張り方、 人の心の強さや脆さ、 霧にけむる軽井沢の情景と、それに惑わされる人々の 心理描写。
もう、お見事!と言うしかないくらいの力作でした。
決して後味の良い終わり方ではなく、 あの人はどうしてあんな行動にでたのか?などの 数々の疑問を残したりするのですが、
幻想的な宮本ワールドに浸りたくなって、 何度も読み返してしまうと思います。
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8月25日(土)08:42 | トラックバック(0) | コメント(2) | 趣味 | 管理
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