「風味絶佳」 |
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| 山田詠美(文春文庫)
15歳も年上の女性に世話になりながら、年下の女の子とも付き合う とび職の若者。 結婚生活に不満を感じながら暮らしていくうちに、ごみ収集車で働く男性に惹かれ 家を出た主婦。 アメリカかぶれの祖母に躾を受け、すっかりレディファーストになり、 女の子から、うとんじがられたり勘違いされたりする、 ガソリンスタンドで働く青年。 など、肉体労働する人々に焦点をあてて描かれた短編集です。
山田さんの小説はどれも、どこかお洒落な感じがします。 肉体労働によって汗まみれ、泥まみれになっても、それが決して 不潔にならずに、むしろ潔さや爽やかさが伝わってきて、 それぞれの職に真面目に勤しむ彼らに敬意を表したくなる物語でした。 そしてタイトル作の「風味絶佳」にでてくる、おばあちゃんが すごくかっこ良いのです。 真っ赤な外車で、孫が働くガソリンスタンドに給油しにくる時は いつも若い男性が隣にいたり、 「おばあちゃん」と呼ばせず「グランマ」と呼ばせたり、 甘い物は糖尿病になるから控えた方がいい、と注意しようものなら 「脳みその栄養分は糖でしか取れないんだよ、甘いもので生きてる 可愛らしい代物が脳みそなんだよ!」と言い返してきたり。 こんな素敵なおばあちゃん、いえ、グランマがいるなら会ってみたいと 思いました。
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昨日は暴風雨が激しい一日でした。 そんな日に外出した私はいったい。。。
それはともかく、もうあんな暴風雨はいりません。 今日は昨日よりはずっとましな天気でしたが、小雨は降ったし 少し寒かったし、あまり春らしい陽気ではありませんでした。
本格的な春が恋しい今日この頃です。
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4月13日(火)22:59 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理
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