言葉だけでは足りないこともある |
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| ある日の夕方、出先から家に帰る電車に乗った時、混んではいなかったのですが 座席は空いてませんでした。 少しがっかりして発車するまでの数分は立ったまま文庫本を読んでいましたが、 何故か私の前に座ってる女性と何度か目が合いました。 電車が動き出し、しばらくするとその女性が席を立ち、私に 「どうぞ、座って。」と言うので驚きました。 自分で言うのもなんですが、私は見た目も含めてまだ席を譲られる年ではないと思うし、 しかも席を譲ろうとしてる女性はどうみても私より10歳以上年上です。 遠慮しようとしたら「だって、あなたすごく眠そうなんだもの。私は元気だから大丈夫よ。」と。
そこまで言われたら好意を受け取らないわけにはいかず、 座らせてもらうことにしました。 その時、それ程眠かったわけではないのですが、私は数年前から 睡眠障害に悩まされていて、もしかしたらその人はそれを見抜いたのかもしれません。 何度も私を見ていたのは、顔色が悪いとか、気にかかる点があったのかもしれません。 とにかく、降りる駅までの約20分間、座らせてもらえたのはとてもありがたいことでした。 もうすぐ降りる駅に着く、という時、「ありがとうございました。とても助かりました。」と お礼を言ったのですが、それだけでは気持ちが伝わらないような気がして、 その人が私と交代で座ろうと身体の向きを変えた時、つい、ハグしてしまいました。 何も考えずにとっさにしてしまったことなので、すごく恥ずかしくなり 逃げるように電車を降りましたが、その際、チラ見したその人の表情は 決して迷惑そうじゃなかった。
迷惑そうじゃなかった。 そう思いたい。
そう思うことにしようと思います。
ささくれた日々を過ごしていても、たま~にこういう嬉しい出来事が起きるので 明日も少し頑張って生きて行こうと思うのです。
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3月6日(火)23:30 | トラックバック(0) | コメント(0) | 社会 | 管理
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