「ひとり日和」 |
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| 青山七恵(河出文庫)
母親と暮らしていた二十歳の知寿は、母親の転勤を機に、特に目的も持たないまま 上京します。 上京していきなりの一人暮らしは不安だから、と言う母親のすすめるまま 遠い親戚にあたる71歳の吟子さんの家にお世話になります。 一人暮らしで2匹のネコと同居している吟子さんの、駅のホームが見える家で 静かな共同生活が始まり、バイトしたり、恋したり、あるいは 吟子さんにもボーイフレンドができたり、少しずつ生きる目的をみつけだしていきます。
最初は知寿の煮え切らない彼氏がでてきたりして、私の苦手とする退廃的な 内容のような気がしたので、途中で読むのをやめようかとも思いましたが、 我慢して読み進めるうちに退廃的でもなく、ただ淡々とことが運んでいく、 好きなタイプの小説だとわかりました。 最初の印象だけで読むのをやめなくて良かったです。
若い人達に特に干渉するわけでもなく、かといってまったく無関心でもなく 自然に話しかけてくれる吟子さんに好感を持ちました。
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8月18日(日)21:24 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理
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