ずずの読書な日々
 
主に読書日記です
 



2013年8月18日を表示

「ひとり日和」

   青山七恵(河出文庫)

母親と暮らしていた二十歳の知寿は、母親の転勤を機に、特に目的も持たないまま
上京します。
上京していきなりの一人暮らしは不安だから、と言う母親のすすめるまま
遠い親戚にあたる71歳の吟子さんの家にお世話になります。
一人暮らしで2匹のネコと同居している吟子さんの、駅のホームが見える家で
静かな共同生活が始まり、バイトしたり、恋したり、あるいは
吟子さんにもボーイフレンドができたり、少しずつ生きる目的をみつけだしていきます。

最初は知寿の煮え切らない彼氏がでてきたりして、私の苦手とする退廃的な
内容のような気がしたので、途中で読むのをやめようかとも思いましたが、
我慢して読み進めるうちに退廃的でもなく、ただ淡々とことが運んでいく、
好きなタイプの小説だとわかりました。
最初の印象だけで読むのをやめなくて良かったです。

若い人達に特に干渉するわけでもなく、かといってまったく無関心でもなく
自然に話しかけてくれる吟子さんに好感を持ちました。



8月18日(日)21:24 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理


(1/1ページ)