ずずの読書な日々
 
主に読書日記です
 



2013年11月8日を表示

「れんげ荘」

   群ようこ(ハルキ文庫)

45歳のキョウコは慌しいOL生活と、折り合いの悪い母親に
ネチネチと嫌味を言われ続ける日々に飽き飽きして、会社を辞めて
古くて安いアパートを借りて、一人暮らしを始めます。
OL時代に貯めたお金をざっと計算すると、月10万で暮らせば、どうにか老後まで
働かずにすみそうなので、「生活費はきっちり毎月10万円」と決めて
他にはなんの目的も持たずに暮らします。
同じアパートに暮らす60歳すぎのクマガイさん、
職業は「旅人」と言う、ちょっと変わった人、コナツさんなど、
個性豊かな人達と関わりながら、一人暮らしの不便さや、
何気ない日常の中のちょっとした贅沢を味わいます。


45歳の女性が、仕事もお稽古事もボランティア活動もせず、
ただ毎日を淡々と過ごす日々を描いたものなのですが、
素っ気ない内容にならず、毎日色んな出来事が起きて、とても興味深く読めました。
実際、この小説を読んで、気持ちにゆとりある暮らしに憧れ、勤めを辞めて、
貯金だけで暮らす日々を選んだ女性もいるそうです。
この「れんげ荘」の次に読んだ群さんのエッセイ「小福歳時記」の解説者が
そう書いてました。



11月8日(金)15:22 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理


(1/1ページ)