ずずの読書な日々
 
主に読書日記です
 



2008年2月を表示

「水に眠る」北村薫

   (文春文庫)

北村さんの小説を読むのは初めてです。
十篇の小説が入った短編集なんですが、最初の二篇あたりまでは、
話が現実離れしていて、作者がいったい何を言いたいのかが
さっぱりわからなくて、これは受け入れられないかも?と思ったのですが、
我慢して読む進めていくうちに、段々とはまっていきました。

この作品の中で、作者は多くを語りません。
話の概要だけ説明して、細かいところや結末は読者の想像にまかせる、
という内容でした。
この、読者の想像にまかせる、あるいは行間を読ませるタイプの小説が好きな私は、
北村薫という人に、俄然興味を持ったのでした。

=====

長男はN潟生まれのN潟育ちなのに、N潟の気質が自分に合わない、
だから高校を卒業したら県外に出たい、と言います。

そうゆうところは、私に似たのだな、と思います。

自分もN潟に長く住んでいるけれど、何年住んでも、どうもなじめない
感じがあります。
心に薄い膜を張ったまま生きている気がして。
東京や関西に住んでいた頃の方が、自分が自分らしくいられた気がします。

それでも自分はもうトシをとっていくばかりだからいいけど、
子どもには将来があるし、子どもがこの場所を出たい、というのなら
出してあげたいのです。

ここを出て、好きなように暮らしたらいい。

そう言ってあげたいけれど、肝心の「先立つもの」がないのが情けないです。

「そんなに出たけりゃ、自分で稼いで、自分で行きなさい!」
それしか言えないのです。

=====

風邪を引いてしまいました。
おとなしく寝ます。



2月20日(水)14:42 | トラックバック(0) | コメント(4) | 趣味 | 管理

「返事はいらない」宮部みゆき

   (新潮文庫)

少し前に読んだ「地下街の雨」よりは幾分、ミステリー色が濃い、と感じた
短編集でした。
最初の二編の「返事はいらない」と「ドルシネアにようこそ」は
特に好きになりました。

少しでもタイミングがずれていたら知り合わなかった人達。
けれど、知り合ったがために、それまで意味がないように思えていた日々に
彩りを添えてくれるのです。

ラストの「私はついてない」はハラハラドキドキさせられながらも
どこか憎めない主人公達を、気付いたら応援していたくらい、
楽しい内容でした。

=====

昨日、姑さんの親戚で横浜に住んでる方から、中華街のシュウマイや肉まん、
何故か、会津のラーメンなど、たくさん送られてきました。

ありがたや~!
食料品を頂けると、非常に助かります。
「助かった!助かった!」を連呼していたら
「ウチって、そんなに困ってるの?」と次男に言われてしまいました。



2月19日(火)15:25 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理

中国行きのスロウ・ボート

 村上春樹(中公文庫)

村上さんにとって、初めての短編集です。
事実なのか、全くの創作なのか、事実を基にした創作なのか、
よくわからないお話が詰まった作品集です(笑)
あきらかに創作だろうな、という作品もあるのですが。

そしてラストのお話には「羊男」がでてきます。
それを読んで、羊男のなんたるかが、ほんの少しですが、
わかったような気がしました。
そういえば以前読んだ「カンガルー日和(講談社文庫)」にも
ラストの話に羊男がでてくるのでした。
今度再読してみよ~っと。

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昨日も今日も非常に寒いです。
しかし、午前中に雪が降って、積もったりするけれど、
午後からいきなりパ~ッと晴れたりします。
この晴れ間が、ありがたくて心地よいのです。

先日、ジャズライブに出演していたボーカリストさんが
「自分は関西出身で、新潟にきたのは6年程前なんだけど、
新潟にきてから2月頃になると必ず体調が悪くなるんです。
どうも、お日様の光りを浴びないとダメな体質らしくて、
私にとってカラッと晴れることの少ない2月の新潟は辛いのです。」
などと言ってました。

私も長年、新潟に住んでいても日照時間の少ない季節は辛いです。
こういうことって、慣れる、ということはないようです。

そして、そのボーカリストさんが歌ってくれたのが「マイ・フェバリット・シングス」。
邦題は「私のお気に入り」。

気分がすぐれない時は、お気に入りの本を読んだり、
お気に入りの音楽を聴いたりして、元気を出そう、という曲です。


さ~て、私のお気に入りの「10円まんじゅう」買ってくるとしますか



2月14日(木)15:16 | トラックバック(0) | コメント(2) | 趣味 | 管理

羊男のクリスマス

 村上春樹(講談社文庫)

何故、今頃「クリスマス」なのかというと、先日読んだ
「羊をめぐる冒険」に羊男がでてきまして、その羊男に非常に興味を
持った私は、この本を読めば羊男のなんたるかが、わかる気がして
季節外れなのに購入してしまいました。

けれど、羊男のなんたるかは残念ながらわかりませんでした。
わかりはしませんでしたが、クリスマスに羊男に起こる出来事が
心温まるラストで締めくくられる、クリスマスプレゼント向きな
内容となっていました。
佐々木マキさんのイラストも華をそえています。
「クリスマス」とタイトルにあるのだから、やはりクリスマスに
読めば良かった、と後悔しました。

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連休のお話です。
土曜日は、次男の中学用の制服を買いに行きました。
日曜日は、長男と地元ミュージシャンのジャズライブに行きました。
その日の出演者は、ミュージックスクールの校長先生もしているギタリストさんと、
他にはベース、ドラム、ボーカルでした。
堪能しました~!
月曜日、昨日はずっと家にいて洗濯したり、本を読んだり、
ボ~ッと過ごしました。
ライブに出掛けた翌日は、ボ~ッとしてるのが好きです。

今日は雨も降って、寒い一日でした。
珈琲店でコーヒー飲みながら本読んで、ボ~ッと過ごしてしまいました。
って、今日もボ~ッと過ごしてる。。。



2月12日(火)22:12 | トラックバック(0) | コメント(2) | 趣味 | 管理

ドリームタイム

 田口ランディ(文春文庫)

女流作家が主人公の連作短編集です。
どこにも「自叙伝」とは書かれてなかったのですが、
主人公は「田口さん」と呼ばれていたので、田口さん自身のことではないかと
思われました。
前半は、恋人にふられて寂しさのあまり、公園でみかけた
ピエロの格好をした男の人に話しかけたり、切ない話が多いのですが、
後半、主人公は結婚して子どももいて、そのあたりから神がかり的な話が
多くなり、主人公はその手の話を信じているとは、はっきり書いてないまでも、
興味を持っていることは確かで、そのようなことは私には
難しくてちょっと理解できませんでした。
けれどラストの、好きだった人との思い出にひたりながら旅する話は
田口さんらしさがにじみ出ていて良かったと思いました。

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映画「デスノート」は、はまりました。
非常に面白かったス。
藤原くんも良かったけど、松山ケンイチという人にも興味でてきました。



2月9日(土)09:26 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理


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