「ランチのアッコちゃん」 |
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| 柚木麻子(双葉文庫)
派遣社員である三智子は19歳の時から4年間も付き合った彼氏にふられ、 食欲もなく、会社に持ってきたお弁当にも手をつけずに持って帰ろうとしますが そこに通称「アッコさん」こと黒川敦子部長が、そのお弁当を食べたいと言い出し、 食後には「一週間、ランチを取り換えっこしましょう。」という提案がきます。 つまりは三智子が作ったお弁当をアッコさんが食べて、アッコさんがいつも 食事に行っていた場所に三智子が行く、ということになったわけで ランチ代もアッコさんが出す、ということで翌日からランチの交換が始まります。 アッコさんの「ランチコース」をめぐる日々には不思議な発見があり、 三智子の沈みそうになる気持ちも徐々に上向きになっていき、 本来の明るさと持ち味を取り戻すのです。
三智子が作るお弁当のメニューが多種多彩で、読んでいて ワクワクしました。 上司の体調を気遣いつつ決めたメニューには、三智子の人柄が表れていたと 思います。 そして上司であるアッコさんもとても素敵な人で、クールなふりをしていて 実に人情味のある人なのです。 こんな上司が職場にひとりでもいたら、どの会社も活気づくのに、と 思ってしまいました。
そしてあまり関係ないけど、グルメ関連ということで書いてしまいますが 最近、「孤独のグルメ」という番組にはまっています。 ただ、おじさんがひとりで黙々とご飯を食べている、というだけの番組なのに、 妙にホッとするのです。
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9月9日(水)22:33 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理
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