檸檬のころ |
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| 豊島ミホ(幻冬舎文庫)
ある田舎の雪国の高校にまつわる生徒達や、かつて生徒だった大人達の ちょっと切ない青春連作短編集です。
以前、青春小説は苦手だ、と言ったことがありましたが、 「苦手だ、苦手だ、と言いながら結構読んでるじゃん!」と友人に 指摘されたこともあり、
あるいは、苦手意識をなくさせるくらいの良い作品にめぐり合う機会が 最近増えたので、もう「青春小説は苦手だ!」と言うのを やめようかと思います。
何故、青春小説が苦手だったか、というと、 例えば、内緒話をしてる時に偶然、一番聞かれたくない人に 聞かれてしまうとか、現実ではめったにない偶然が重なりすぎていたり、 若い男女がやたらと仲が良くてイチャつくシーンがあったり、 わざとらしい演出にイライラしてシャ~!(威嚇してる時のネコを想像してください) の状態になったりするので、避けていたのです。
ところが、最近はイライラすることもなく「お!これ、いいじゃん!」と 思う作品に出会うことがあります。
この作品も、そうでした。
短編の、どのお話もどこかで誰かが・・・自分自身だったり、あるいは 友達だったり、経験してるような出来事であり、 登場人物の誰しもに、共感できてしまうのです。
若い人達が読んでも、もちろんいいし、大人になった人達が読んでも 昔を懐かしむことができて、堪能できる内容だと思います。
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12月17日(月)15:37 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理
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