ずずの読書な日々
 
主に読書日記です
 



2007年12月17日を表示

檸檬のころ

 豊島ミホ(幻冬舎文庫)

ある田舎の雪国の高校にまつわる生徒達や、かつて生徒だった大人達の
ちょっと切ない青春連作短編集です。

以前、青春小説は苦手だ、と言ったことがありましたが、
「苦手だ、苦手だ、と言いながら結構読んでるじゃん!」と友人に
指摘されたこともあり、

あるいは、苦手意識をなくさせるくらいの良い作品にめぐり合う機会が
最近増えたので、もう「青春小説は苦手だ!」と言うのを
やめようかと思います。

何故、青春小説が苦手だったか、というと、
例えば、内緒話をしてる時に偶然、一番聞かれたくない人に
聞かれてしまうとか、現実ではめったにない偶然が重なりすぎていたり、
若い男女がやたらと仲が良くてイチャつくシーンがあったり、
わざとらしい演出にイライラしてシャ~!(威嚇してる時のネコを想像してください)
の状態になったりするので、避けていたのです。

ところが、最近はイライラすることもなく「お!これ、いいじゃん!」と
思う作品に出会うことがあります。

この作品も、そうでした。

短編の、どのお話もどこかで誰かが・・・自分自身だったり、あるいは
友達だったり、経験してるような出来事であり、
登場人物の誰しもに、共感できてしまうのです。

若い人達が読んでも、もちろんいいし、大人になった人達が読んでも
昔を懐かしむことができて、堪能できる内容だと思います。



12月17日(月)15:37 | トラックバック(0) | コメント(0) | 趣味 | 管理


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